●アナログ通信
電圧出力0~10Vなどで外部装置に通信する方法。PV値(測定温度など)を出力するとともにSV値(設定温度)などの受信も行うことができる。
●RS232C
シリアル通信の規格の一つ。パソコンと音響カプラ、モデムを接続する時の通信規格で、パソコン同士であれば一対一の通信を行う場合の規格である。
RS232C自体は配線方式などのハードウェアの使用が大雑把に規定されているだけであるので、詳細のハード仕様とソフトウェアプロトコルは各機器メーカによって独自に決められている。
●RS485
シリアル通信の規格の一つ。RS232Cでは一対一の装置間での通信が行えるだけであったが、RS485では各機器をマルチドロップにチェーン状に配線をして、ソフト的にアドレスを付与することで、同時に複数の相手と通信ができる。
RS485自体は配線方式などのハードウェアの使用が大雑把に規定されているだけであるので、詳細のハード仕様とソフトウェアプロトコルは各機器メーカによって独自に決められている。実際の詳細のプロトコルは各機器メーカによって独自に決められている。
●インピーダンスプロテクト
小型交流ファンモータなど小型モータに一般的に適用されるモータの保護形式。
モータ巻き線自身の固有インピーダンス(交流抵抗)によって、モータが何らかの原因でロック状態になった時でも一定温度以上に上がらない構造にしてある。従ってサーマルリレーなどの外付け保護機器が設置されていなくても、それ自身が焼損しないように保護されていることを言う。
●EMO回路
EMO(Emergency OFF)回路は、緊急時に非常停止ボタン(EMOボタン)が押されたときに、全ての電源が遮断されて安全な状態になるように組まれた電気回路のこと。
●オーバーロードリレー
サーマルリレーと同じ構造で同じ目的で使用される。小型の冷凍回路のコンプレッサに内蔵されるオーバーロードリレーはコンプレッサの壁面に設置されるため、過電流による発熱だけでなく、コンプレッサ自身の温度によっても働く。
小型コンプレッサでは主回路をオーバーロードリレーで直接遮断することが多い。
●三相電源
3系統の交流電流または交流電圧でそれぞれ120度ずつ位相をずらしたもの。
同じ送電電力ならば、3本それぞれの電流値が単相にくらべて3 分の1小さくなるので、細い電線が使用できる。回転磁界が容易につくれる(簡単な構造の三相モータが使用できる)というメリットがある。
出力の大きい装置には三相電源が使われる。
●サーマルリレー
モータの電源入力回路に設置され、モータの過電流を検出して出力を出す回路の保護機器。電流によって発熱するヒータとその熱で接点を開閉するバイメタルで構成される。
サーマルリレー自身には大きな容量の電力を開閉することはできないので、電磁接触器、リレーとの制御回路を組むことで、モータなどの主回路は遮断される。
●信号入出力、I/O
アラーム信号、運転信号などの入出力信号。機種によって、
リレー出力、オープンコレクタ出力など、通信方法は様々な
ので、配線前に通信仕様を確認する必要がある。
●絶縁耐圧
絶縁体が物質破壊されない電位差のこと。製品出荷時の絶縁耐圧試験は交流1.5kV(機種により異なる)の高電圧を電気回路の導体と筐体間(対地間)にかけ、基準値以上の漏れ電流が発生しないことで確認する。
●絶縁抵抗
装置内の導体と筐体(対地間)の電気抵抗。製品出荷時の絶縁抵抗試験では、直流500V(または250V)の測定電圧で抵抗値が基準以上(1MΩなど機種により異なる)であることを確認する。
●ソリッドステートリレー(SSR)
サイリスターなどの半導体素子をつかって、小さな電力で大きな電力が開閉できるリレー。電磁石式のリレーと比較すると、機械的可動部がないので、高速のスイッチングが可能で、小型、長寿命である。
ただし物理的に接点が切り離されるわけではないので、OFF時でも若干の漏れ電流があることを考慮する必要がある。
●DCパワーサプライ
交流商用電源から直流電源をつくる機器。直流電源は装置内のCPUなどの制御回路に使われる。また、ペルチェ式サーキュレータ、恒温槽などはペルチェ素子を直流電源で駆動するため、大容量のDCパワーサプライが内蔵されている。
●デバイスネット
シリアル通信規格の一つ。
アメリカに本部を置く非営利団体ODVA(Open Devicenet Vendor Association Inc.)が所有権をもつオープンネットワークのこと。センサレベルから装置レベルまで幅広い範囲をカバーするフィールドネットワーク規格である。
●電源周波数
交流商用電源には50Hzと60Hzの2種類がある。温調機器に搭載される交流モータは電源周波数に応じた回転数で回転する。60Hz電源で運転する場合には、50Hzの時と比較して一般に回転数は10%早く、ポンプの場合は流量、圧力が多くなり、冷凍回路のコンプレッサの場合には冷却能力は大きくなる。同様に消費電流も大きくなる。
DCポンプやヒータなどの抵抗負荷の場合は性能は周波数に依存しない。
●電磁開閉器
電磁接触器とサーマルリレーが一体となった機器。
●電磁接触器
電力機器(モータ、ヒータなど)の起動、停止のために電力回路をON/OFFする電気機器。リレー同様にソレノイドの力で、機械的接点を開閉する。リレーと動作原理は同じだが、高電圧、大電流用といえる。
●反相リレー(逆転防止リレー)
三相電源の主電源の相順を監視して異常時には警報をだすスイッチ。
三相電源で三相モータを駆動する場合は配線の相順が違うと逆回転をする。その逆回転を防ぐために設置される。逆転防止リレーとも呼ばれる。
●ハードインターロック
装置の制御回路で、CPUを使ったソフトウェアを使わずに、リレーなどのハードウェアのみで論理構成された、異常遮断回路。
●ブレーカ
過負荷や短絡などの要因で、二次側の回路に異常な電流が流れた時に、電路を遮断して負荷回路や電線を保護する装置。
用途に応じてモータブレーカ、サーキットプロテクタなどと呼ぶ。漏電ブレーカは主回路の電流だけでなく、漏れ電流も監視して、漏れ電流が過大なときは電路を遮断する。
●リレー
電磁石(ソレノイド)の力で、機械的接点をON/OFFさせるスイッチ。電磁石を駆動させるだけの小さな電力で、接点の大きな電力のON/OFFが行えるので、増幅目的として使われる。また、シーケンス回路の論理素子としても多用される。